鳥狐の日記

普通の人にはちょっと話しづらい不思議体験

テーマパークは多いって言うよね

某テーマパークでアルバイトしていた時のこと。

 

私はフードだったのですが、当時はユニットが決まっていてその日によって3つのうちどれかの店に立って接客してました。(今はユニット制がなくなって、ある程度出来るようになると色々な店に行かなければならないらしい。衣装が変わるから大変だね。)

 

2つの店は隣接していて、厨房もそこにあるのですが、そこでまず基本を押さえます。ある程度出来るようになったら、離れている1つの店でお店番します。そちらは厨房などはなく、お菓子や飲み物を出す程度。スペースも小さいので、閑散期は基本1人で切り盛りします。そこはまさに陸の孤島で、周囲にはアトラクションがあり、問題があってもその場は離れずに電話で誰かを呼ぶように言われています。

 

1人でお店番をするようになってまだ浅い頃、2回目くらいでしょうか。カウンターに立っていると後ろで声がします。「キャッキャッ」「なんだよ、おまえー」と、男の子2人がふざけ合っている声です。とても楽しそう。

 

はっきり聞こえ過ぎて、お店の後ろで男の子たちが騒いでいるとばかり思ってました。お店の壁、薄いなぁ。次の交代の人が来たら、伝達事項も小声で言わないとゲストに聞こえちゃうかもなぁ。そんな風に考えてました。

 

しばらくすると交代のSさんがやってきました。歳は近いですがもう長く働いてらっしゃる女性です。

「Sさん、ここって壁薄いですね。後ろからゲストの声が丸聞こえで。」

私が言うとSさんは

「それはないと思うよ、見て。」

そう言って、店の外にちょっと出て店の後ろ側を見せてくれます。植栽があり、それを取り囲むように柵があり、さらにチェーンまでついて立ち入り禁止になっています。

 

そしてSさんはいわゆる見える方であると話されます。

 

「ここはね、よく出るんですよ。男の子たち。」